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ときめき対談 ゲスト 最低賃金裁判元原告 鈴木 洋子さん

2016.5.25

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ゲスト 最低賃金裁判元原告 鈴木 洋子さん

8時間働けば普通に暮らせる政治を   あさか
子や孫が安心して生活できる社会に   鈴木

たたかう苦労と喜び
女性の貧困、最低賃金引き上げ

神奈川県内の労働者が、国を相手に最低賃金を時給1000円以上に引き上げるよう求めている最低賃金裁判―。裁判を支援している元原告の鈴木洋子さんと日本共産党のあさか由香神奈川県雇用・子育て相談室長が、女性の貧困や最賃の引き上げについて語り合いました。(新かながわ社)

あさか 不当判決が言い渡された最賃裁判を傍聴し、報告集会で鈴木さんの訴えを聞き、悔しくて涙が出ました。お話するのは初めてですね。よろしくお願いします。
鈴木 よろしくお願いします。
あさか 私は、男の子と女の子を育てています。鈴木さんは、シングルマザーとして3人の子どもを育てたんですよね。
鈴木 そうです。うちは、上から女、男、男の3人。上の2人は、自立しました。
あさか 女手ひとつで3人の子どもを育てるのは大変でしたよね。
鈴木 離婚してから再婚するまでの12年間は、本当に目まぐるしい日々でした。離婚当時、子どもたちは、小学校5年、3年、1年でした。生きていくために働く場所を増やしました。
あさか 小学校低学年の子どもを抱えているシングルマザーが、フルタイムで働くのは本当に厳しい状況だと感じています。
鈴木 つてを頼って、ゴルフ練習場の受付、病院の賄い、ゴルフコーチをしました。朝から夜まで働き、週1日の休みに仕事が入ることも珍しくありませんでした。
あさか 働き詰めでしたね。それでも人間らしく生活できる時給ではなかったんですね。
鈴木 受付の仕事は、時給750円で、当時の県の最賃以下でした。ほかの仕事は、時給1000円ぐらいでした。子どもたちには我慢や辛い思いをさせました。自分を責め、近くの川原で、声をあげて泣いたこともありましたね。
あさか 悔しいですね。
鈴木 不当解雇にも遭いました。でも労働基準監督署は何もしてくれない。心が砕けそうでした。そんなとき、西湘地域合同労組の人たちが宣伝していたんです。解雇の理由を書いた文書を見せ、相談に乗ってもらいました。最初は、組合に任せて、問題が解決すると思っていたんです。
あさか そうだったんですね。でも、たたかうための時間をつくるのも大変だったんではないですか。
鈴木 そう。横浜地裁に労働審判を申し立てることになったので、アドバイスをしてもらいながら自分で申立書をつくりました。和解したときは、本当に良かったと思いました。
あさか たたかう大変さと喜びを感じたんですね。労働組合との出会いは大きかったんですね。
鈴木 そうです。労働組合と出会い、「一人じゃない」と思えましたね。

時給1500円以上
あさか いま、若者のグループ「AEQUITAS」(エキタス)が最賃を時給1500円にするよう求めるなど、運動が広がっています。鈴木さんは、どんな思いから最賃裁判の原告になったんですか。
鈴木 よく聞いてくれました(笑い)。パティシエになる夢を持っていた次男が、高学費のため進学をあきらめました。でも就職難で正社員になれず、アルバイトをしています。かわいい初孫がダウン症と分かったことも大きいです。最賃を時給1000円以上にして、子どもや孫たちが安心して暮らせる社会にしたいと思い、原告になりました。
あさか 弱い立場の人たちが生き生きと暮らせる社会をつくってこなかった政治に怒りを感じました。共産党に寄せられる生活相談でも、サラ金にお金を借りて自殺未遂など、どん底に追い込まれた人たちが訪れています。最賃裁判は、こうした人たちを救えるたたかいでもありますよね。
鈴木 そうなんです。私は仕事を辞め、原告ではなくなりましたが、子どもや孫たちが安心して暮らせる社会にしたいという原点は変わっていません。これからも裁判を支えていきたいと思います。
あさか 国政に対しては、最低賃金はいますぐどこでも時給1000円にして、1500円をめざすことを広く訴えたいと思います。
鈴木 時給1500円をめざすことは、私の願いでもあります。あと、消費税を上げるのもやめてほしいです。
あさか そうですね。それから、シングルマザーの女性にも生活が大変だからこそ、一緒に政治を変えていこうと呼びかけたいと思っています。
鈴木 母子家庭の親は、余裕もなく、新聞やテレビをゆっくり見る時間もありません。離婚した女性なら信頼していた旦那に裏切られたという心の穴もある。でもどこかで、「助けて」と発信していると思います。
あさか そうなんですね。鈴木さんの生の話は、とてもインパクトがありました。頑張っているシングルマザーの女性、職場をよりよくしたいと声をあげている人たちを励ますことが政治家の役割です。8時間働けば普通に暮らせる、家族そろって食卓を囲むことが日常的にできる社会をつくりたいとあらためて思いました。
鈴木 あさかさんから本当に日本を変えていきたいという気持ちが伝わってきました。頑張ってください。
あさか 今日は、ありがとうございました。

鈴木洋子(すずき・ようこ) 1967年生まれ。トリプルワークを経て、最賃裁判の原告になる。

あさか由香(浅賀・ゆか) 1980年生まれ。街頭労働相談などに取り組む。時給1500円以上をめざす。