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ヘイトとたたかう〜相模原でのとりくみ 羽生田がく・相模原市議インタビュー
ヘイトとたたかう 川崎・神奈川での市民と共産党のとりくみ
後編~共産党はどう動いたのか
羽生田がく・相模原市議 インタビュー
【動画はこちら】
外国人を差別したり排斥しようとする排外主義にどう立ち向かうのか、国際的な課題ですが
日本でも大きな問題になっています。
神奈川県内においても特定の民族 国籍 人種など個人の意思では変えることのできない属性を持つ集団に対する差別憎悪を煽るヘイトスピーチが繰り返し行われてきました。
それに対し
2016年国会ではヘイトスピーチ解消法が成立
2019年川崎市では全国で初めて刑事罰を伴うヘイトスピーチを禁止する規定を持った条例
が制定されました
ここでは、前編後編に分けて
川崎での差別に立ち向かうたたかいを中心に取り上げ、
その中で日本共産党が共生社会をどう実現しようとしているのか、お届けします。
後編では
「ヘイトスピーチをなくすために日本共産党はどう動いたのか」を取り上げます。
羽生田がく・相模原市議へのインタビューです。
(片柳すすむ・前川崎市議へのインタビューはこちら、後藤まさみ・川崎市議へのインタビューはこちら)
羽生田がく・相模原市議へのインタビュー
あさか:
相模原市議の羽生田さんからお話をうかがいたいと思います、よろしくお願いします。
羽生田:
よろしくお願いします。
日本共産党が相模原市の人権尊重条例に反対する理由とは
あさか:
2024年3月相模原市では人権尊重条例が賛成多数で成立をしました。
日本共産党はこれに反対をしましたけれども、その理由と、今回の条例がどういうものだったのかということも含めて話していただければと思います。
羽生田:
この人権尊重のまちづくり条例については、人権施策審議会が市長の諮問を受けて答申を出して、それに基づいて条例が作られるというものだったんですけども、人権施策審議会の答申の中ではあらゆる差別を禁止するということで、SNSで拡散することや、ヘイトスピーチについて禁止するということが幅広い対象で行われるという答申だったということ、
また人権委員会というものを作って、その人権委員会が市内での差別、SNSも含めた差別を監視するというか、それを発見したら、市としてやめなさいと言える委員会を作っていこうということが、大きなポイントでした。
問題だったのは、ヘイトスピーチをすれば罰則をつけるかどうかというのは一番大きかったんですけども、罰則をつけるということも(審議会の)答申の中で示されて、行政罰としての罰金を払わせるような条例でもありました。
ですがその答申を受けて相模原市はどうしたかっていうと、もうほとんどその答申を無視するような条例案を作ってきて、それこそ「やまゆり園事件」のことについてもほとんど痛ましい事件だったというだけで、それがどういうことに起因して起こったかっていうことは、もうほとんど書かなかったんですよね。
それも含めて人権委員会の権限もほとんど与えず、諮問機関でしかないというような状況を作って、最終的にはあらゆる差別を禁止するということの中では、「禁止しましょうね」「やめましょうね」とは言うんだけども、SNSの中での拡散も本邦外出身者と障害者のみというふうに狭めて、ヘイトスピーチの禁止の対象についても本邦外出身者のみと。障害者を省いてしまうというような条例、本当に狭い条例になったというのが、反対する理由ですね。
やまゆり園の事件についてどんな議論がされてきたのか
あさか:
相模原市では2016年にやまゆり園の事件が起きて、多くの命が奪われて本当に重大な事件だったと思うんですけれども、これについてはどんな議論がされたんですか。
(註:相模原市緑区の知的障害者入所施設「津久井やまゆり園」で、入所者19人が殺害され、職員を含む26人が重軽傷を負った事件。元職員・植松聖(さとし)死刑囚は犯行の動機について「障害者には生きる価値がない」と主張していました。優生思想を土台にして、障害者への偏見・差別が横行するなかで起きた事件です。しんぶん赤旗 2024年7月27日(土) 主張より引用)
羽生田:
そうですね、やまゆり園事件については、やはり差別が扇動されてそういう事件が起きたということの認識を深めていく、それを二度と起こさせないためにどういう社会にしていくかということで議論する中では、やはりヘイトスピーチが繰り返されると差別が煽動されて、そういうのをやっても良いんだみたいな、差別しても良いしそれこそ暴力的なことをしても良いということになる、
これを禁止するためにも、今回の条例の中でヘイトスピーチを禁止していく中でも、障害者を対象にしたり、障害者だけではなくて、あらゆる可能性を考えれば、もう国籍だけではなくて、人種とかいろいろな対象を禁止していく、ヘイトスピーチさせない、差別を拡散させない、しないようにしていくということが必要ではないかという議論をしてきました。
あさか:
やまゆり園事件についてはやはり、優生思想とか差別に基づく考え方があってあの事件が起きたと。そこにちゃんと向き合って対応していくということが、やっぱり大切ですよね。
羽生田:
はい、そうです。
差別のない相模原をつくる、そのとき共産党の果たす役割とは?
あさか:
これから差別のない相模原をつくっていく上で、共産党が果たす役割ってどういうことだと思っていますか。
羽生田:
相模原市人権尊重のまちづくり条例については、
この条例の中でいつでもその状況が変わればその条例を変えていいという、アップグレードして良いという条例になっているので、それこそ今回、「障害者」が対象にならなかったですけども、世論が高まれば対象も増える、障害者も対象になると。ヘイトスピーチに対して規制していくことも条例に含まれることにもなりますし、今後さらに性的な指向に対してのヘイトなどがあれば、そういうことに対してもしっかり規制できるような状況も作っていけるので、
そういうことはやはり共産党としても求めていくこと、世論を作っていくっていうのは必要なんじゃないかと思います。
障害者差別に対しての禁止措置、合理的配慮が、企業に対して「努力義務」から「義務」に変わったところもありますから、企業に対しても合理的配慮を求めるということをしっかり進めていく。そのためにも、この条例をさらに力強いものにしていく、そこに共産党としても役割を果たしていきたいなと思います。
(インタビューここまで)
あさか:
日本共産党は、ヘイトスピーチが起きたとき現場に駆けつけ、市民の皆さんと連帯をし、議会でも取り上げてきました。今、世界的に排外主義が広がる中、ますます差別に反対する取り組みを強める必要があります。
日本共産党、そしてあさか由香は、差別を許さないたたかいに連帯をします。